大雲方丈の「龍字」
大雲方丈は、諱を祥嶽、大雲と号した。
生国と生年月日共に伝わっておらず、善宝寺
昇住以前については余り分かっていないが、
善宝寺26世・面野山忠圓寺9世
温海長徳寺14世を務めた。
今から凡そ240年余り前の方丈様である。
大雲方丈様は、25世到岸孤峰大和尚の弟子
である。到岸方丈様が天明元年正月十七日
に示寂され、同年に後住として善宝寺に昇
住された。方丈の功績は大きく、天明六年
に泉州堺港に於いて築港のおり、招かれて
安全祈祷を厳修し、満願円成となり、同年
病気平癒の祈願を掛けられ、大雲方丈を請
して、上洛される。無事平癒されると、宮
は善宝寺に改めて帰依し、有栖川宮家祈願
所となされ、御紋付紫御幕・御提燈其れに
拝謁の際に、廣末一柄を下賜せられた。
翌7年には御紋付網代輿を賜り、制札を建
てる。大雲方丈の代に善宝寺の名声は全国
に迄及んだ事になる。享和3年6月20日に
善宝寺に於いて示寂なされた。
歴住御墓地にひっそりと方丈様の墓はある。
表 當寺二十六世大雲嶽大和尚禅師
裏 享和三癸亥六月廿日 示寂
大雲方丈と龍王経の因縁は、庄内出身の学僧
父幼老卵大和尚と繋がります。老卵和尚とは
師匠到岸方丈の頃からであります。
結構長文になるので、2回にかけて書き
ます💦
つづく、